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大学教員として生きる道

著者は私大の准教授です。大学教員になるまでの経緯、日常の出来事などを記録します。

コロナ禍における大学教員の仕事

令和2年4月より始まるはずの新学期はコロナウィルスの感染拡大予防のため,前代未聞のオンラインにより始まった.

 

特に本年度の入学生は本当に気の毒だし,不安も大きいと思う.一度もキャンパスに来ることなく,インターネットを介した授業を受講することにより大学生としてのていをなしている状況だ.本当にこのままでは,相当まずいと感じるし,大学としての価値はオンライン授業を受講するだけでななく,様々な大学の施設を活用したり,学生同士,学生と教員間のコミュニケーションが取れてこそである.

 

教員からも学生の状況が見えにくいが,学生からも教員の状況が見えにくと思うので今日は,コロナ禍における一大学教員の日常を記述したいと思う.

 

大学教員は裁量労働制(労働時間が決まっていない)ので,授業や会議などがない限り来ても来なくてもよい.むしろ,感染予防の観点から極力自宅によるテレワークが推奨されている状況だ.通勤時間など無駄な時間を減らして成果を出すことの方が大切だと思ている.私自身は感染予防の観点と仕事をスムーズに行うために週2~3日,大学に来ているが,毎日来ている人もいればそうでない人もいる.

 

現在,私の勤務大学ではすべてオンライン授業で行われているため,授業資料の作成に時間を費やしている.オンライン授業の資料作成は,通常の授業以上にエネルギーを使っている.例えば,音声の吹込み,課題の出し方,出席の確認,評価方法など対面の授業が実施できれば意識することがないことに取り組む必要が生じている.

 

研究活動では,今年度はほぼ全ての学会が中止,またはオンラインで実施されるためその準備に相当の時間を費やしている.特にオンラインでの学会開催は,その前例やノウハウが皆無のため手探り状態で実現のためにエネルギーを費やしている.

 

また研究テーマもコロナの影響で変化している.私の中には研究は基本的には世の中に求められていることをやるべきだという考え方がある.したがって,コロナの影響を受けながらもどの様にすれば健全な社会を構築できるか,そのような研究が求められるため必然的にこちらも前例のないなかでの取り組みとなる.

 

非常に漠然とした内容しか示せないのだが,学生の皆さんが在宅ワークで半信半疑で大学の勉強ってこれで良いの!? と思いながら学修を進めていると思うが,教員のわれわれも半信半疑で,オンラインで伝えられることもあるけど,そうじゃないよねと思いながら日々取り組みをしている状況だ.しかし,一方ではオンラインであるため学修内容に向き合うことは通常の授業以上に可能であるとも思っている.つまり,従来の大教室の講義などでは伝えきれなかったこと,学生自身の勉学への取り組みと授業内容の往復などはオンラインの方がスムーズに進められると感じる節もある.

 

現在のエフォートを下記にメモしておく.

 

授業の準備 40%

研究活動 学会関係10%,自身の研究20%,査読など 10%

学内業務 20%

 

理想的には

授業 20~30%

研究 70~80%

学内業務 10%以内

 

今後,双方向型のオンライン授業でZOOMやGoogle Meetの授業は,益々高まりそうだ.学会等でも活用できそうなので本腰を入れて勉強しようかと思う.