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大学教員として生きる道

著者は40歳代の都内中堅私大の准教授です。大学教員になるまでの経緯、日常の出来事などを記録します。

大学教員の夏休みⅡ

5年前の夏休みの以下の記事を書いたが,改めて夏休みの過ごし方について整理したいと思う.

 

www.daigakukyoin.com

 

大学教員にとって,最も大切な能力は自己管理能力だと思う.

すなわち,自分自身でやるべき仕事(テーマ)を見つけることが,重要だ.

 

やるべき仕事をみつけるということは,教員のみならずあらゆる職種で必要とされる能力だろう.言われたことや,決められたことをこなすだけであれば,猫でもできるのである.例えば,大学教員を何年もやっていると,毎年同じ授業をして,成績を付けて,入試を行って,学生相談を受けて,と仕事が毎年,徐々にルーティン化してくる.必要最低限のルーティンをこなすことは大事なのだが,それだけでは変化する社会のスピードについていけなくなる.

ではどうやってやるべき仕事をみつける能力を高めるのか,或いはA,B,Cと3つやるべき仕事があって,何を優先すべきなのであろうか.時間は有限なので,何をするのかはセンスが問われるが,そのセンスはどうやって磨くべきなのかが重要だ.

 

最近,感じることは「(本気で)遊ぶこと」って結構,重要なのではないかと思う.

本気で遊ぶためには,それなりに時間をかける必要があるし,時間だけではなく情熱,お金,知識,友人など様々な条件を整えていく必要がある.コミュニケーション能力や集中力,継続力などいくつもの能力が試される.

 

遊びの中でセンスを磨き,そのセンスを仕事で活かすことが理想だ.そして,上記に示したA,B,Cの仕事では,A,BよりもCを〇〇日までに行って,A,Bは□□日までに行おう.そして,〇~△日までは遊ぼうというように自己決定していく必要がある.

仕事(研究)を遊びのように好きなことをしているからと取り組める人もいると思うが,私はそのような境地には至っていない.研究を進めようと思うと,ある程度,気合を入れて頑張ろうと思わないと進められないが,そのような人が大半ではないだろうか. 何か興味のある,やりたいと思うことについて,心の中のわずかな灯があれば,それを少しずつ大きな炎にしていくことが出来ればと思う.

 

 

 

 

4月1日 勝負の明暗!

4月1日 勝負の明暗シリーズも3回目ぐらいになるが,今年もやってきた.

 

多くの国内の大学教員,研究者がドキドキする一日ではないかと思う.

2021年4月1日,10時現在,「科研費電子申請システム」へのアクセスはスムーズではないことから,おそらくアクセスが集中していると思う.

 

いつもより長い時間がかかったがログインすることができた.

いよいよ,このボタンを押すときがきた.

 

 

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キターーー ”所属研究機関処理中”    

 

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機関より正式な採択の連絡が入るまで少し不安はあるが大丈夫だろう.

昨年度は不採択だったので,冷や飯を食べざるを得なかったが,今年はいよいよ研究を進められる.嬉しい感情で一瞬気持ちが高ぶったが,やらなければならない責任感とワクワク感が入り混じった気持ちだ.

 

備忘録として,昨年の不採択時と今回の採択の違いをメモしようと思う.

 

 

・不採択時の申請書を何度も見直してブラッシュアップした.

・最近の研究動向に即した内容を盛り込めた.

・原著論文を国際誌に投稿して掲載された.

・メンターより有益なアドバイスをいただきながら作成した.

・一つ一つの研究課題に加えて,大きなゴールを示すことができた.

 

今回の採択を皮切りに,大きな夢に向かって頑張ろうと思う.

 

 

集中力を高めるためにⅡ

大学教員,研究者にとって集中力を高めることは非常に重要だ.

 

特に論文を執筆する際には,フロー状態(いわゆるゾーン)にどうやって入るのかが大切だ.

 

私はこれまでに,集中力を高めるために様々な方法を試してきたが,人間,慣れてくると同じ方法では効果が期待できにくくなってくる.

 

そこで今回は,下記の記事でまとめた1~5にさらに情報を追加したいと思う.

 

www.daigakukyoin.com

 

1.チョコレートを食べる.GABAチョコレートに少しの効果を感じる.

  ノルアドレナリンの分泌を抑えて,副交感神経優位にできるらしい.

 

2.集中できるアロマを使う.

  今のところレモン系を試したが一定の効果があるように思う.

 

3.カフェインを摂る.コーヒーや紅茶程度では効きにくくなっている.

  カフェインのタブレットは300円ぐらいで薬局で買えて,摂取するカフェインの量を調整できるのでおススメだ.エナジードリンク系は,糖質も多いし,カフェインが切れた時の反動も大きい.

 

4.脳へのエネルギー源として脂質を摂る.

 脳のエネルギーの大半はブドウ糖と言われているが,血糖値を一定のコントロールすることは難しい.こまめにチョコレートを摂る方法もあるが,虫歯や肥満のリスクも高いし,栄養が偏る.魚やナッツに含まれている不飽和脂肪酸の摂取に効果がありそうだ.

 

集中できないことを自分の責任だけに答えを求めてはいけない.人の行動は環境に左右されることから,考えると環境や人間関係を整えることで,おのずと自らのパフォーマンスが向上するだろう.

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍における大学教員の仕事

令和2年4月より始まるはずの新学期はコロナウィルスの感染拡大予防のため,前代未聞のオンラインにより始まった.

 

特に本年度の入学生は本当に気の毒だし,不安も大きいと思う.一度もキャンパスに来ることなく,インターネットを介した授業を受講することにより大学生としてのていをなしている状況だ.本当にこのままでは,相当まずいと感じるし,大学としての価値はオンライン授業を受講するだけでななく,様々な大学の施設を活用したり,学生同士,学生と教員間のコミュニケーションが取れてこそである.

 

教員からも学生の状況が見えにくいが,学生からも教員の状況が見えにくと思うので今日は,コロナ禍における一大学教員の日常を記述したいと思う.

 

大学教員は裁量労働制(労働時間が決まっていない)ので,授業や会議などがない限り来ても来なくてもよい.むしろ,感染予防の観点から極力自宅によるテレワークが推奨されている状況だ.通勤時間など無駄な時間を減らして成果を出すことの方が大切だと思ている.私自身は感染予防の観点と仕事をスムーズに行うために週2~3日,大学に来ているが,毎日来ている人もいればそうでない人もいる.

 

現在,私の勤務大学ではすべてオンライン授業で行われているため,授業資料の作成に時間を費やしている.オンライン授業の資料作成は,通常の授業以上にエネルギーを使っている.例えば,音声の吹込み,課題の出し方,出席の確認,評価方法など対面の授業が実施できれば意識することがないことに取り組む必要が生じている.

 

研究活動では,今年度はほぼ全ての学会が中止,またはオンラインで実施されるためその準備に相当の時間を費やしている.特にオンラインでの学会開催は,その前例やノウハウが皆無のため手探り状態で実現のためにエネルギーを費やしている.

 

また研究テーマもコロナの影響で変化している.私の中には研究は基本的には世の中に求められていることをやるべきだという考え方がある.したがって,コロナの影響を受けながらもどの様にすれば健全な社会を構築できるか,そのような研究が求められるため必然的にこちらも前例のないなかでの取り組みとなる.

 

非常に漠然とした内容しか示せないのだが,学生の皆さんが在宅ワークで半信半疑で大学の勉強ってこれで良いの!? と思いながら学修を進めていると思うが,教員のわれわれも半信半疑で,オンラインで伝えられることもあるけど,そうじゃないよねと思いながら日々取り組みをしている状況だ.しかし,一方ではオンラインであるため学修内容に向き合うことは通常の授業以上に可能であるとも思っている.つまり,従来の大教室の講義などでは伝えきれなかったこと,学生自身の勉学への取り組みと授業内容の往復などはオンラインの方がスムーズに進められると感じる節もある.

 

現在のエフォートを下記にメモしておく.

 

授業の準備 40%

研究活動 学会関係10%,自身の研究20%,査読など 10%

学内業務 20%

 

理想的には

授業 20~30%

研究 70~80%

学内業務 10%以内

 

今後,双方向型のオンライン授業でZOOMやGoogle Meetの授業は,益々高まりそうだ.学会等でも活用できそうなので本腰を入れて勉強しようかと思う.

 

大学教員の確定申告(パートⅡ)

令和元年度の確定申告は新型コロナの影響で期限が2ヶ月延期した。

 

のんびりしていると,4月17日の期限が近付いてきたのでe-TAXにてサクッと終わらせた。

 

ただ,この確定申告,ほんとややこしい。何がややこしいかというとe-taxシステム,制度,税金の考え方などが複雑だ。一般人には税の仕組みは分かりにくいので税理士という専門職があるのも頷ける。しかし,自分でできることは自分で行うというのが私のポリシーだ。ただでさえ,住宅ローン,奨学金返済,税金の支払い(所得税,住民税,固定資産税など)に苦しめられているのに,さらに税理士事務所にお金を払う余裕はない。

 

過去に以下のような確定申告について記事を書いたが,今回確定申告を行い新しくなった点や気が付いた点をまとめておく。

https://www.daigakukyoin.com/entry/2018/02/25/085627

 

マイナンバー方式の場合

 

1.以前は必要経費について,がさっと領収書をまとめて申告書と一緒に送付していたのだが,その必要はなくなった。ただし7年間の保管義務有。(※個人事業主は必要)

 

2.源泉徴収票につても,平成31年4月1日以降は申告書と一緒に送付する必要がなくなった。https://www.nta.go.jp/information/other/tetuzuki_kansoka/index.htm

 

3.ふるさと納税の寄付金受領証明書についても,申告書と一緒に送付する必要がなくなった。

 

これらの手間が省けるのはとても助かるが,一方ではマイナンバーで個人情報がどこまで共有されているのかという怖さはある。例えばふるさと納税の寄付金額を税務署が確認するのに利用しているデータは,どのように管理されているのか気になる。

おそらく各自治体が申し込みNo.などで管理して,共有していると思うが,これ簡単に改ざんしたり,入力ミスなどが生じないのか気になる。

 

今後,節税に取り組めるとすると確定拠出年金ぐらいかな。。

 

※上記の記事はあくまで個人のメモ程度ですので,内容に関して一切の保証はございません。確定申告,節税等についてはよくお調べください。

 

 

 

4月1日 勝負の明暗!

 

3年前の4月3日に下記の投稿を行ったが,今回は残念ながら不採択であった。

 

www.daigakukyoin.com

 

採択された場合は,4月1日に学内の関連機関よりメールで知らされるが不採択の際には,不採択でしたよという連絡はない。そこで科研費電子申請システムにログインして確認する必要がある。下記の交付内定時の手続きを行うをクリックして,課題名が載っていて「所属研究機関処理中」と表示されれば採択である。審査結果を閲覧するのボタンは4月1日時点では関係がないようだ。

 

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残念ながら,昔の課題が掲載されているだけでしたので不採択ということか・・・

とは言え,ここで残念がって下を向いていては次がない。

過去に1年間,科研費が途切れたことがあったがその際は民間の財団資金で乗り切った。今回も昨年末に採択された民間予算があるので,何とか研究活動を続けられる状態だ。

この程度で心が折れているようでは,研究者は続けられない。採択率は2~3割程度なので,野球の打率と同じぐらいか。次の打席までにできることをやるのみだ。

 

備忘録として,今後のために反省点をメモする。

・質の高いジャーナルへ論文をパブリッシュする。

・学会参加,論文抄読で新しい情報へキャッチアップする。

・審査員の公開情報を確認して申請のカテゴリーを変更する。

 (平成30年度から大幅に変更されている。)

・申請書のインパクトを高める,人に伝える文言を使う。

 

大学の収入源

大学教員の仕事は教育、研究、社会貢献の3本柱であるとよく言われる。従って何の疑いもなくこの3つに邁進していれば、ある程度の評価を得て昇級するのが筋である。しかしながら、少しは大学の経営的なことも平の教員も考える必要があるだろう。

そこで大学の収入源について見直してみたい。

①授業料、これは一番わかりやすい。

②私学助成(国からの補助金)、これもわかりやすい。学生数や大学の規模、経営状況によって異なる。

③寄付金、卒業生や関連企業などからの寄付なので、優秀な大学ほど集まりやすいだろう。

④事業収入、⑤資産運用、このあたりは分かりにくいと感じる。しかし、医学部があれば患者からの支払いが生じるだろうし、大学のグッズ販売などは分かりやすい。資産運用は土地をかしたり、投資した見返りなどであろうか。

一方で支出については、

①人件費、簡単に言うと給与なのでシンプル、②教育研究費、これは分かりやすい。③運営管理費、施設を維持したり、イベントを行ったりする予算だろう。

 

この様に考えれば企業などと比べて大学の経営経費は非常にシンプルだ。単純に経営状態を良くしようと思えば、学生を増やして教員の人件費を減らせば良いことになるが、教員の人件費を減らそうとすると、1コマあたりの学生数を増やす必要があったり、教員一人あたりの学生数が多くなるので、学生一人ひとりへのサービスが低下する危険がある。更に教員の研究時間を減らすほど担当授業を増やすと、研究が疎かになり外部資金の獲得ができなかったり、研究論文のアウトプットが低下して教育の質の低下が生じる危険もある。

 

一所懸命に取り組めるよう教員のやる気を出させることが、大学経営にとって一番重要なように感じる今日この頃だ。