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大学教員として生きる道

著者は私大の准教授です。大学教員になるまでの経緯、日常の出来事などを記録します。

私立大学の不祥事について

某私学の理事長が脱税容疑で逮捕されたようだ。この理事長は数億円以上の大学のお金が不正に使われたのに被害がないと主張していたようだ。謎だらけなので、その謎を少し整理したい。 ①理事長が大学に被害がないと言った時に、事実として数億円の損害が出て…

大学教員の夏休みⅡ

5年前の夏休みの以下の記事を書いたが,改めて夏休みの過ごし方について整理したいと思う. www.daigakukyoin.com 大学教員にとって,最も大切な能力は自己管理能力だと思う. すなわち,自分自身でやるべき仕事(テーマ)を見つけることが,重要だ. やる…

4月1日 勝負の明暗!

4月1日 勝負の明暗シリーズも3回目ぐらいになるが,今年もやってきた. 多くの国内の大学教員,研究者がドキドキする一日ではないかと思う. 2021年4月1日,10時現在,「科研費電子申請システム」へのアクセスはスムーズではないことから,おそらくアクセ…

集中力を高めるためにⅡ

大学教員,研究者にとって集中力を高めることは非常に重要だ. 特に論文を執筆する際には,フロー状態(いわゆるゾーン)にどうやって入るのかが大切だ. 私はこれまでに,集中力を高めるために様々な方法を試してきたが,人間,慣れてくると同じ方法では効…

コロナ禍における大学教員の仕事

令和2年4月より始まるはずの新学期はコロナウィルスの感染拡大予防のため,前代未聞のオンラインにより始まった. 特に本年度の入学生は本当に気の毒だし,不安も大きいと思う.一度もキャンパスに来ることなく,インターネットを介した授業を受講すること…

大学教員の確定申告(パートⅡ)

令和元年度の確定申告は新型コロナの影響で期限が2ヶ月延期した。 のんびりしていると,4月17日の期限が近付いてきたのでe-TAXにてサクッと終わらせた。 ただ,この確定申告,ほんとややこしい。何がややこしいかというとe-taxシステム,制度,税金の考え方…

4月1日 勝負の明暗!

3年前の4月3日に下記の投稿を行ったが,今回は残念ながら不採択であった。 www.daigakukyoin.com 採択された場合は,4月1日に学内の関連機関よりメールで知らされるが不採択の際には,不採択でしたよという連絡はない。そこで科研費電子申請システムにロ…

大学の収入源

大学教員の仕事は教育、研究、社会貢献の3本柱であるとよく言われる。従って何の疑いもなくこの3つに邁進していれば、ある程度の評価を得て昇級するのが筋である。しかしながら、少しは大学の経営的なことも平の教員も考える必要があるだろう。 そこで大学の…

論文を書くモチベーション

最近、論文を書くモチベーションが低下している。その原因を考えてみた。 1.任期のないポジションになって意識が低下している。 2.面白いトピックスにキャッチアップできていない。 3.老化現象(特に老眼で小さい字を読むのが億劫?)が進み脳が活性化…

データをどうやって守るか?

実験や調査で取得したデータをどのように管理するかは非常に重要な問題である. ハードディスク(HDD)やUSBなどに保存をするのが一般的だと思う. しかし,ハードディスクはいつかは壊れるというのは周知の事実だろう. 下記のライフハッカー(日本版)の記…

学会発表の目的

8-9月は学会シーズンで大学の授業がないこの時期には学外に出ていることが多い. 学会に参加するポリシーとして,私は2つのことを自分に課している. 一つ目は「学会に行く=発表する」こと. 二つ目は「学会に参加する=質問をする」こと. である. 一…

大学経営からみた非常勤講師が増えることの問題点

大学教員の半数は非常勤,常勤の4分の1が期限付きであることがニュースになっていた.確かに衝撃的でこのような記事がアップされると大学教員を目指す人が益々減ってしまうのではないかと危惧される. この記事で気になったのは非常勤の人数の数え方が述べ…

学会賞を受賞したこと

久々に学会賞を受賞することができた.6年ぶりということになる.筆頭発表者としての受賞は今回で生涯2回目であった. 中には何度も受賞される先生もいるが,40歳を過ぎても未だ2回目,しかも国内のみというのは研究者としては3流かもしれない.それで…

大学教員の確定申告を考える

本務校以外からの収入が20万円以上ある場合は確定申告が必要である. 国税庁のHPに「給与所得者でも確定申告が必要な人」の条件として法令で定められている.詳細を知りたい方は下記を参照.(平成29年4月現在法令等) No.1900 給与所得者で確定申告が必要な…

人生に影響した書籍

40歳を過ぎて,平均寿命(男性80.98歳,2016年)の半分が終わったと感じ,おそらく残りの40年の方があっという間に過ぎるであろうと思うと,人生でやり残したことがないように日々充実させていきたいものだと思う. しかしながら,人生は短すぎてあれもこれ…

今まで読んだ自己啓発本は役に立っているのか?

大学卒業後から20年近く経ったが,これまで数々の自己啓発本を読んできたと自負している.自己啓発本を読んではやる気になり,一定期間が過ぎるとその内容が記憶から薄れて行き,数か月経過しては別の自己啓発本を読んでやる気になり・・・ということを何…

新しいことを習慣にするためには

人生を成功させるための重要な要素に継続があると思う. 何事も継続によって成就するということは疑いもない事実だ. 例えば「英会話」,「料理の腕前」,「引き締まった身体」など特別な能力を持っていなくても,継続することで手に入れられると思う. しか…

目標設定

2018年もスタートして早いもので既に半月が経過した. 私は新年のルーティンとして,この1年の目標を立てて紙に書いて,毎日見えるところに掲示している. 今年の目標は,国際学会2つ発表,国内学会3つ発表,論文3本,その他研究推進,学内貢献などであ…

論文の査読(国内誌)、パートⅡ

以前、論文の査読について下記の投稿を行なった。 今回はそのパートⅡ shiranaitoson.hatenadiary.com ここ数年、査読を引き受けるようになって感じるのは、どうも年間のサイクルで査読をする機会が多いのは年末のようだ。何故、年末が多いのかは幾つかの理由…

研究はやっぱり楽しい!

久しぶりに実験をした. 大学にいると教育や事務仕事にかける時間が多くなり,思うように実験が捗らないが,私は年に数回は研究を進めるためのデータ取集を行っている. 私はヒトを対象とした研究を行っているので,研究のヒントは常に人にある.実験をする…

任期付き助教について

任期付き助教であった時に,旧友になんの仕事しているの?と聞かれ「今,にんきつき助教だよ」というと,人気がある教員なんだね・・・と言われ,いやいや「人気があるのではなく,任期があるのだよ.」と言って笑い話になったことがある. さてこの任期付き…

大学教員の仕事内容

学生時代の旧友などと世間話をした際に,大学って休みも多いし,授業やって学生と楽しそうにして給与もらっていいねっと,冗談交じりに言われることがある. そんな時私は,「まあ,比較的自由時間もあるしいい仕事だよ.」と言った後,「そうは言うものの少…

任期付教員の更新について

大学教員はたとえ教授であっても任期制で雇われているケースもある. 幸い私は任期のない准教授として雇われているが,同じ職場には任期の助教,臨時職員,研究員,非常勤など様々な立場の人が協力して仕事をしている. もちろん,色々な立場があって個々人…

既存の価値観にとらわれるな!!

研究をするものにとって,オリジナリティは重要なキーワードだ. オリジナリティとは,ウィキペディアによると独創性,独自のものと記載されて,複写、複製の対義語として紹介されている. 研究の重要な視点は,今まで誰も思いつかなかったこと,経験したこ…

急に舞い込んできたTV取材

今日,たまたまちょっと変わった仕事が舞い込んできた. 私が関わっている研究分野で,TVの取材をしたいということであった. こういう仕事は急に舞い込んでくる.初めに連絡があってから,3日後にTV撮影という超タイトな感じであったが,色々な関係もあり…

大学教員が裁量労働制で働く理由

大学教員の土日にはやるべきことがいっぱいある。 何があるかというと、まずは学会、研究会など他大学の先生方と集まる会は土日が多い。そして、一般向けの講演会や入試、オープンキャンパスなども土日が多い。 そして、研究活動そのものが大学の授業がない…

4月1日,科研費 勝負の明暗!

大学に勤める研究者にとって,数年に1回の4月1日は勝負の明暗がはっきりする日だ。 昨年度の秋に申請した科研費の採択結果がわかる日だ。 小中学生の通信簿のような意味もあるし,この先数年間の見通しが立つかどうかの目安となる。 私は大学教員になって,…

研究会での発表

とある研究会で発表するために沖縄へ来た.学会や研究会に参加するとで得ることが沢山ある.今回,同じ領域の先生と交流することで自身の研究を進めるために大変有用であったと感じることができた.研究会に参加する意義を振り返ってみた. 1.最新の研究や…

時間は作るもの

いつも時間に追われているような感覚になる人はいないだろうか? 私の回りにもそのような人を良く見るし、かつての私がそうであった。 担当しなければならない授業コマ数が多く、校務に追われて、一体、いつ研究をする時間があるのだろうかと愚痴をこぼして…

チャレンジする勇気とやめる勇気

1.何かを成すためには何かをあきらめる必要がある. 2.どんなことにも挑戦する勇気が必要. この対立する2つの事象,どちらが正しいのか,いつも考えながら行動している. 基本的なスタンスとして,何かにチャレンジして無駄になることはないという信条…