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大学教員として生きる道

著者は40歳代の都内中堅私大の准教授です。大学教員になるまでの経緯、日常の出来事などを記録します。

論文の査読(国内誌)、パートⅡ

以前、論文の査読について下記の投稿を行なった。

今回はそのパートⅡ

 

shiranaitoson.hatenadiary.com

 

ここ数年、査読を引き受けるようになって感じるのは、どうも年間のサイクルで査読をする機会が多いのは年末のようだ。何故、年末が多いのかは幾つかの理由があるだろう。まず、学会シーズンが終わった後の晩秋ということが考えられる。次に今年度中に論文をパブリッシュするための最終時期であることが挙げられる。さらには、学位審査、昇格や採用の資格審査に間に合わすということもあるのだろうと思う。

 

いずれの理由にせよ論文を投稿することは研究者の大切な仕事の一つなので、査読をする機会が与えられた場合には、こちらも仕事の優先順位をチェンジして査読に取り掛かることにしている。

 

担当するジャーナルのレベルにもよるのだが、よほど酷い内容でなければ丁寧に査読を行い要修正で返却することが多い。特に若手の研究者が書く論文はアイデアに優れ世に出た方が良いという判断もあるし、教育的な意味を含めて丁寧なチェックと指摘を心掛けている。最近の若手研究者が国内誌に投稿する論文は、海外ジャーナルでリジェクトされてランクを落として、日本の学会誌に投稿して来るような例もある。或いは海外誌のようにアイデアの一発勝負で雑な文章で投稿してきたり、既に海外で行われた研究を単に日本人を対象にしただけのような研究もある。この様な研究のオリジナリティの判断も重要である。査読をする側も常に最新の情報に触れる機会を作っておかなければならない。

 

さらに、日本語の国内学会誌の査読や編集を担当する立場として思うのは、日本語ならではの丁寧な説明や分かりやすさも重要だと思っている。何故ならば論文はアクセプトされることがゴールではなく、日本語の論文が公開されることにより研究の成果を多くの日本人が理解することに意味があると思うからである。英文誌に沢山の研究業績があり、未だ安定した職につけない若手研究者は是非、この辺りのことをしっかりと理解して、国内の学会誌、或いは商業誌などに投稿して欲しいとも思う。